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村上春樹『スプートニクの恋人』仏訳

10 23, 2014

 何年かぶりに村上春樹の小説を読みました。

 
スプートニクの恋人 (講談社文庫)スプートニクの恋人 (講談社文庫)
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村上 春樹

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 村上春樹の熱心な読者ではまったくなく、記憶では初期の『風の歌を聴け』、『1973年のピンボール』、『羊をめぐる冒険』しか読んだことがなく、同じ村上では圧倒的に「龍」の方が好きです。

 さて、この『スプートニクの恋人』は次の記述で始まります。

 [スプートニク]
 1957年10月4日、ソヴィエト連邦はカザフ共和国にあるバイコヌール宇宙基地から世界初の人工衛星スプートニク1号を打ち上げた。直径58センチ、重さ83,6kg、地球を96分12秒で一周した。
 翌月3日にはライカ犬を乗せたスプートニク2号の打ち上げにも成功。宇宙空間に出た最初の動物となるが、衛星は回収されず、宇宙における生物研究の犠牲となった。


 仏訳ではこう。

 SPOUTNIK : Le 4 octobre 1957, l'Union sovietique lancait depuis le centre spatial de Baikonour, dans la republique du Kazakhstan, le premier satellite artificiel au monde, Spoutnik 1. Mesurant 58 centimetres de diametre et pesant 83,6 kilos, Spoutnik fit le tour de la Terre en orbite en quatre-vingt-seize minutes et douze secondes.
 Le 3 novembre de l'annee suivante, Spoutnik 2 fut envoye a son tour avec succes. La chienne Laika, premiere creature vivante a quitter la stratosphere, etait a son bord. Le satellite n'ayant pu etre recupere, Laika fut sacrifiee sur l'atuel de la recherche biologique dans l'espace.


 翻訳にこの種の間違いはつきものとは思いますが、初っ端からこれだとちょっと…。

 また、2段落目は文章の構成自体にかなり手を入れています。情報量理論の考えでいけば、文学作品の場合には、文章のかたち(形式)そのものが情報となるので、医学論文の場合以上にそれを尊重することが重要になります(『abさんご』なんかがわかりやすい例です)。原文のかたちを尊重するとどうしてもフランス語にならなのであれば、変えざるをえませんが、僕にはちょっと判断できません…。
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翻訳の森に迷い込んでもう3年。トライアリスト東京。

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