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村上春樹『スプートニクの恋人』仏訳

10 23, 2014

 何年かぶりに村上春樹の小説を読みました。

 
スプートニクの恋人 (講談社文庫)スプートニクの恋人 (講談社文庫)
(2001/04/13)
村上 春樹

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Les Amants Du SpoutnikLes Amants Du Spoutnik
(2004/10/07)
Haruki Murakami

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 村上春樹の熱心な読者ではまったくなく、記憶では初期の『風の歌を聴け』、『1973年のピンボール』、『羊をめぐる冒険』しか読んだことがなく、同じ村上では圧倒的に「龍」の方が好きです。

 さて、この『スプートニクの恋人』は次の記述で始まります。

 [スプートニク]
 1957年10月4日、ソヴィエト連邦はカザフ共和国にあるバイコヌール宇宙基地から世界初の人工衛星スプートニク1号を打ち上げた。直径58センチ、重さ83,6kg、地球を96分12秒で一周した。
 翌月3日にはライカ犬を乗せたスプートニク2号の打ち上げにも成功。宇宙空間に出た最初の動物となるが、衛星は回収されず、宇宙における生物研究の犠牲となった。


 仏訳ではこう。

 SPOUTNIK : Le 4 octobre 1957, l'Union sovietique lancait depuis le centre spatial de Baikonour, dans la republique du Kazakhstan, le premier satellite artificiel au monde, Spoutnik 1. Mesurant 58 centimetres de diametre et pesant 83,6 kilos, Spoutnik fit le tour de la Terre en orbite en quatre-vingt-seize minutes et douze secondes.
 Le 3 novembre de l'annee suivante, Spoutnik 2 fut envoye a son tour avec succes. La chienne Laika, premiere creature vivante a quitter la stratosphere, etait a son bord. Le satellite n'ayant pu etre recupere, Laika fut sacrifiee sur l'atuel de la recherche biologique dans l'espace.


 翻訳にこの種の間違いはつきものとは思いますが、初っ端からこれだとちょっと…。

 また、2段落目は文章の構成自体にかなり手を入れています。情報量理論の考えでいけば、文学作品の場合には、文章のかたち(形式)そのものが情報となるので、医学論文の場合以上にそれを尊重することが重要になります(『abさんご』なんかがわかりやすい例です)。原文のかたちを尊重するとどうしてもフランス語にならなのであれば、変えざるをえませんが、僕にはちょっと判断できません…。

注意事項の覚え方

10 07, 2014

 トライアリストの講座には、「〜は使わないでください」などという注意事項がたくさんあります。添削で何度も同じ注意をされている方も多いのではないでしょうか。

 通学講座でも、「注意事項が多くて覚えられず、ついうっかり…」なんていう声をよく耳にします。

 注意事項を覚える秘訣はずばり、覚えるべき対象として捉えないことです。そもそも「すべて」を使わないとか、「より〜」を使わないとか、日本語を母語とする人、ましてや翻訳者を目指す人が覚えようとするようなものでしょうか。

 本当にことばに興味があり、ことばを扱うプロになろうとするのであれば、こういう注意、指示を聞いたときに何かしら感じるものがあるはずです。

 「今まで考えたことがなかった」というような内容であれば、その驚きによって脳に刻まれ、「この注意にはどんな意図があるのだろうか」という疑問が生じれば、それもまた脳に刻まれることになるでしょう。「へぇ〜」ですませるのはもうやめにしませんか。

 感情と記憶の関係については、『Humanitude』も参考に。


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(2014/09)
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見出し、索引を作りながら読む

08 21, 2014

 東京で開いている「医薬翻訳基礎講座」の通学クラスでは、授業と並行して「日本人に日本語を」と「もしもアインシュタインが翻訳家だったら」の2冊を読んでいただくようにしています。


日本人に日本語を〈第1部〉翻訳者に日本語を日本人に日本語を〈第1部〉翻訳者に日本語を
(2011/04)
辻谷 真一郎

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もしもアインシュタインが翻訳家だったら〈第2部〉日本語で考えれば、翻訳はこんなにカンタンもしもアインシュタインが翻訳家だったら〈第2部〉日本語で考えれば、翻訳はこんなにカンタン
(2012/01)
辻谷 真一郎

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 「課題をやるときに随時参照してくださいね~」と言うのですが、そのときにかなりの確率で「索引がないのでいちいち探すのが大変なんです、、、」と言われてしまいます。

 ぜひご自分で作ってください。

 受験勉強の参考書なんかは見出しや索引が充実し、各項目が図表に要領よくまとめられています(医学生の参考書も同じですが)が、あれはかなり有害だと思います。「整理されたものを覚えればいい」という姿勢になって、考える必要がなくなるからです。

 見出しや索引を作るのも勉強のうちではないでしょうか。作っているうちに頭が整理され、全体像が見えてきます。そうしてできあがったものをみて、各項目を説明できるかどうかで、どこまで理解できているのかもわかります。

 あと、この手の本は最初の段階で一気読みするもので、何日もかけて読むようなものではありません。普段本を読む方であれば2、3時間もかからないと思います。1回目は一気に読んで、2回目以降はペースを落として(それでも1週間くらいで)じっくり読んでみてください。

忘年会はチュニジアで

12 11, 2013
日時 12月15日(日)18時~

場所 ハンニバル(大久保、お店のホームページはこちら



いよいよ年末ですね。トライアリストでも忘年会を企画しました。
当日にHumanitudeをフランス語で読む講座があることもあって、お店はフランス語圏の料理を食べられるところにしました。

ハンニバルというとレクター博士を思い浮かべてぎょっとしてしまいましたが、カルタゴの将軍の名前なんですね。カルタゴと言えばいまのチュニジアにあった都市国家。

ということで今回のお店ではチュニジア料理を中心にアラブ、地中海の料理が食べられます。
日暮里にあるクスクスというお店ではじめてチュニジア料理を食べましたが、とっても美味しいです。

お申込みはこちらまでお願いいたします。トライアリスト会員、これまで1回でもトライアリストの講座に参加してくださった方ならどなたでも参加していただけます。

当日の講座には出られないけれど、忘年会にはぜひ参加したいという方も大歓迎です。
フランス語はまったくできないけれど、食べるのが大好きという方も大歓迎です

お会いできるのを楽しみにしております。

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ランク制通学講座⑤

12 05, 2013
 大人になればある程度思考のパターンが決まってしまうものです。それを変えるのはなかなか難しい。

 翻訳の勉強をしていて壁にぶち当たっている人は、その思考パターンを変える必要があるかもしれません。

 学校で6年(ないしそれ以上)にわたって、たとえばorderには順序、順番という意味と、順位という意味と秩序という意味と、注文という意味と、、、、あるので全部覚えましょうとか、fatherは父親、お父さんでmyがつくと私の父親、私のお父さん、yourがつくとあなたの父親、あなたのお父さん、、、、などと延々と教えられては、そのような思考パターンができてしまって当たり前です。でも翻訳をするうえでは、これがメチャクチャやっかいです。

 あとこれは英語にかぎったことではありませんが、どうも全体を把握する視点があまり育たないようなシステムになっている気がします。よく注意しないと近視眼的なものの考え方をしてしまいがちになってしまうのです。

 翻訳に関して言えば、ある文を訳し終えた瞬間に、まるでその文が存在しなかったかのように次の文を訳してしまっている人をよくみかけます。こういうことは、訳文を見ただけで瞬時にわかってしまいます。

 確かに内容が難しいと、このようなことにどうしても手が回らないということもあるかもしれませんが、この講座では内容が一般向けなので、徹底的に訓練するいい機会になっています。


 この講座はその意味で、通信講座である程度ランクが高くても(3級とかでも)、今言ったような思考パターンから抜け切れていない人には手強いものであるはずです。ただそれを乗り越えれば、間違いなく壁を越えられます。

 また、これから翻訳の勉強を始める人も、ここで揺るぎのない思考の枠組みを作っておけば、その先の勉強がかなり楽になります。

 ランク制通学講座(どの分野も初回にかぎり、1コマ当り1,500円(税別)で受けられます)
 


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翻訳の森に迷い込んでもう3年。トライアリスト東京。

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